法人税等に関する会計基準(案)のポイント

2026年1月9日に企業会計基準委員会(ASBJ)より公表された「法人税等に関する会計基準(案)」等につきまして、実務上のポイントを簡単に整理したいと思います。
Read More本公開草案では、「課税対象利益を基礎とする税金」を法人税等(旧 法人税、住民税及び事業税)として取り扱い、「課税対象利益を基礎とする税金に該当しないもの」についての取扱いも明確化されています。(以下、できるだけ簡略化しています。)

全体を通して、従前からの取扱いが踏襲されていますが、典型例として住民税(均等割)について、現状の法人税等(旧 法人税、住民税及び事業税)に含める処理から変更されるため、段階損益に影響が生じることが予想されます。
また、貸借対照表上、住民税(均等割)は「未払法人税等」の対象から除かれ、キャッシュ・フロー計算書上も「法人税等の支払額」に含めないこととされており、会計システムの設定変更等の対応が必要と考えられます。(法人税等会計基準(案) 11. 後段の「長期未払法人税等」については、グローバル・ミニマム課税を想定したものと解されます。)

これらについては、外形標準課税が導入された20数年前と近しい状況であると思いますが、当時の状況との違いとして、事業税は納付年度に損金算入、住民税(均等割)は損金不算入である点が挙げられます。従いまして、申告調整において軽微な(固有の)変更が予想される他、税効果会計に関する開示等にも若干の影響があるものと推察しております。
このように、本公開草案については、おそらく金額的重要性は高くないものの、細かい論点や対応事項が想定されるため、早期にグループ会社への周知等を行うことをおすすめします。また、在外子会社に同種の「課税対象利益を基礎とする税金に該当しないもの」が存在しないか、取扱いがどうなっているかも、連結上の論点になる可能性があり、(念の為)事前に把握しておく必要があると考えております。(IFRS(IAS 12)および USGAAP(ASC 740)では、古くから ”Taxes based on income” の考え方です。)
なお、本公開草案は、会計基準公表から1年程度経過した年の4月1日以後開始する事業年度の期首から適用することが提案されており(早期適用可)、住民税(均等割)に関して、適用初年度の比較情報については組替を要しないとされています。
詳細については、ASBJウェブサイトをご覧ください。(コメント募集期限:2026年3月9日)
企業会計基準公開草案第94号「法人税等に関する会計基準(案)」等の公表
エシックス&プランニング株式会社
代表取締役 澤村 喜久男











